こんにちは!
今回は「違国日記」と発達障害の関係について紹介しようと思います。新垣結衣と早瀬憩のW主演で2024年6月7日より全国ロードショーも決まっていますね。
いろいろ考えさせられるストーリーですが、人間くさくて読み始めたら止まらなくなってしまいました。しばし、お付き合いしてもらえると嬉しいです。
「違国日記」と発達障害の関係は?
作者のヤマシタトモコ氏が「yoi」でのインタビューで槙生は「発達障害」のプレゼンテーションになるよう考えたキャラクターだと述べています。
私は30歳ぐらいのときに「発達障害」という概念を知って、「えっ、私これじゃん!!」ってめちゃめちゃびっくりしたんです。
自分はダメな人間だと思っていたことが、たまたま持ち合わせた特性によるものかもしれないと気づいたときに、これまでフィクションでこういうキャラクターが描かれたことはあったかなと思って。
槙生は、もともとはそのプレゼンテーションとしてのキャラクターでもありました。当時はまだ今ほど発達障害が知られていなかったので、「これは私だ」って思ってくれる人が一人でもいればラッキーだと思いながら描いたんです。
いろいろな対処法にたどり着くきっかけにもなりえるし、もしかしたらお話の中で魅力的にも見えるのではないかと思って考えたキャラクターですね。
「yoi」のインタビューより
そう言われて読み返すと、思い当たる描写がいくつか出てきます。
槙生の散らかった部屋・集中すると周りが見えなくなる
朝に「仕事に入り込んでいるときちがう国にいるもん」と言われている
・コミュニケーションが苦手
電話が嫌い(電話に出ようとしない/デリバリーへの電話を拒否する)
槙生は「ぶわーっと話されると混乱して怖いので」と塔野に言っている
・オブラートにつつまない発言
わりと刺さることをオブラートに包まず普通に言う
・ミスが多い
姉からの「なんでこんなこともできないの」の発言からミスが多いことが推察される
不器用なところも不思議と槙生の魅力につながっていますよね。
時には、朝とぶつかっていることもあります。
でも、正直な槙生の言葉は朝に響いているんじゃないかと思います。
タイトルの「違国日記」の「違国日記」は「仕事に入り込んでいるときちがう国にいるもん」という
朝のセリフも関係あるんじゃないかなーと思っています。
セリフの「ちがう国」はあえてひらがなになっているのではないかと。
勝手な考察ですが(笑)
「違国日記」でみる発達障害とは?あらすじと登場人物を紹介します。
不器用な人間模様と日々の暮らしを描いた「違国日記」。改めてあらすじと登場人物を紹介しますね!
あらすじ
中学3年生の朝は、ある日突然交通事故で両親を失う。その葬儀の席で親戚にたらい回しにされかける。そんなとき、叔母で小説家の槙生に引き取られる。
翌日、槙生は我に返る。槙生は人付き合いが苦手なのである。朝にも「人見知りなの?」と言われる。朝には人見知りはない。
あまり似ていない2人。そんな中でも、折り合いを見つけながら日々暮らして様子を描く。
作者が「ヤマシタトモコに『違国日記』のことを聞いてみよう2019」トークイベントで公開したネタ帳には、下記のテーマが記載されていました。
ご本人は書かれたことも忘れてらっしゃったようですが・・・。
・誰かを大切にすること
・誰かを尊重すること
・誰かに対して責任をもつこと
・日々のくらし
・何ものにも縛られなくていいこと
・自分自身になること
・若いという美しさ/老いるという美しさ
槙生が朝に「あなたの人生なんだから」という台詞があります。読んでいた私にも刺さりました。私も朝のように「誰か決めてくれたら楽なのになぁ」とよく思っていました。
槙生はなかなか辛辣な物言いをしますよね(笑)ただ、嘘はなくて正直です。不器用なんだなぁと思います。でもそこも槙生の魅力です!
個人的に好きなのは、日々の暮らしの描写が多いことです。食べ物とか。筆者は基本的に食べ物が出てくる漫画が好きです。そんな視点から楽しむのはどうでしょうか?
登場人物
主な登場人物を紹介していきましょう。
高代 槙生(こうだい まきお)
35歳。小説家の女性で朝の叔母にあたる。
こうだい槙生のペンネームで小説やエッセイを執筆。エッセイ中では朝を子犬と表現している。
不器用で人見知り。朝のことは勢いで引き取り、翌日に自分が人見知りであることに気づく。
田汲朝(たくみ あさ)
15歳(連載開始時)。ある日突然、事故で両親を失う。
葬式で親戚からたらい回しにされかけていた。そんなとき、槙生に引き取られる。音楽が好き。
槙生とは逆で人見知りはしない、素直な性格。槙生のアドバイスで日記を書き始める。
醍醐 奈々(だいご なな)
35歳。槙生の友人。槇生が朝と住んでいることを知り、シフォンケーキを持って様子を見にくる。
朝ともすぐ仲良くなった。自分が来るまで、槙生と朝は連絡先を交換していなかったことに驚く。
笠町 信吾(かさまち しんご)
槙生の元彼で友人。別れた後も、槙生に気持ちが残っている。槙生のよき相談相手。
朝が槙生に引き取られてから初めて見た「まともな大人」でもある。
塔野 和成(とうの かずなり)
弁護士で後見監督人。
弁護士にもかかわらず、言葉をオブラートに包むのが苦手。電話に出ない槙生を「とんでもない人だと思った」などと本人を前に発言したりする。(ちゃんと謝った)
ただ、弁護士というだけでなく、2人のことをサポートしたいと考えてくれる優しい人である。
高代 実里 (こうだい みのり)
朝の母親で槙生の姉。交通事故にあい、42歳で亡くなる。
槙生に高圧的だったようで、「大嫌いだ」といわれている。朝には自由にしていいと言いつつも、レールを敷いていた。
朝に後に渡せるように日記をつけていた。
個性豊かな登場人物。皆何かしら抱えていて、それが丁寧に描かれているのも見所ですよね。
私は意外と笠町さんが好きです。作中でも言われてましたが、モテそう(笑)
「違国日記」でみる発達障害とは?新垣結衣と早瀬憩で映画化が決定
あらすじと登場人物を紹介してきました。そんな「違国日記」ですが実写映画で公開されることが決まっています。公開日やキャストを見ていきましょう!
「違国日記」の映画作品情報
公開日:2024年6月7日(金)全国ロードショー
原作:ヤマシタトモコ(祥伝社フィールコミックス)
監督・脚本:瀬田なつき
企画・制作・配給:東京テアトル
宣伝:ショウゲート
「違国日記」のキャスト
高代槙生:新垣結衣
田汲朝:早瀬憩
醍醐奈々:夏帆
笠町信吾:瀬戸康史
楢えみり:小宮山莉渚
今回は、新垣結衣と早瀬憩のW主演となっています。
基本クールな槙生をガッキーがどのように演じてくれるか楽しみです。予告ムービーを見ましたが、いつもと違うガッキーを見ることができそうです。
「違国日記」でみる発達障害とは?まとめ
今回は、「違国日記」でみる「発達障害」について紹介してきました。
・槙生は発達障害をプレゼンテーションするキャラクター
・映画での実写は新垣結衣と早瀬憩のW主演
コメント